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2008年6月 5日 (木)

幼稚園

いや~、かれこれ一週間くらい空いちゃいましたか(-_-;)

前回の記事はまぁ手抜きでしたのでね。

今回はちゃんと書こうと思います。

というわけで、これは僕が幼稚園児の時のお話。

 

ぼくが幼稚園に入って初めて訪れた初夏。

青い空、白い雲、蝉の声。

そんな季節に、

子供たちが最も楽しみにしているイベントがやってきました。

プールの時間です。

僕の通っていた幼稚園では、

数週間に一回くらい、中庭にでっかいビニールプールをひっぱり出してきて、

ひとクラスずつ順番に水遊びをするというイベントがあったんです。

子供たちにとっては、

宇宙旅行よりも魅力的なイベントです。

待ちに待ったその日。

子どもたちは大喜びですよ。

前のクラスがプールで遊んでいるのを、子どもたちは窓から身を乗り出してうらやましそうに見ていました。

そして、いよいよ僕たちのクラスの番。

先生が、

「さぁ次はみんなの番だよ~」

って言うと当時に、

一斉に教室を飛び出します。

先生は、子どもたちをなだめるのに手一杯です。

「ほら、走らないよ!危ないから!」

「こら、押さないの!みんな入れるから!」

「こら~!先生に水かけないの~!」

「あれ、チキンくんは入らないの?」

「うん。ぼく、教室でお絵かきして待ってる。」

そうです。僕です。

生まれた時から極度の人見知りの僕です。

血の繋がっていない人間とは決して目を合わせようとしなかった僕です。

いつも教室の端っこで馬の絵を描いていた僕です。

そんな僕が、裸の付き合いなど進んでするわけがありません。

そんなめんどくさいこと、誰がするものか。腹が減るだけだ。

僕はひとり、教室で馬の絵を描いていました。

脱ぎ捨てられた子供服。

作りかけのブロック。

窓の外から聞こえるクラスメイト達の笑い声。

そして、ぼく。

ぼくは、この状況がうれしくてしかたがありませんでした。

一人が大好きな子でしたから。

幼稚園での集団生活は苦痛でしかなかったんです。

しかし、その幼稚園で、ひとりになることができたんです。

いつも誰かが遊んでいて僕なんかには決して回ってこない人気のおもちゃを触れる喜びは今でも忘れられません。

おそらくそのとき、僕は幼稚園生活で一番いい顔をしていたでしょう。

しかし、その幸せも長くは続きません。

プールの時間が終わって、子どもたちと先生が戻ってきました。

さっきまでの満面の笑みがスッと消えて、

再び馬に没頭するぼく。

そして、その日の夕方。

馬のひづめを描いていた僕に、先生が話しかけてきました。

「チキンくん、ちょっとこっちに来てごらん。」

ぼくは言われるがまま先生についていきました。

すると、案内された先にあったのは、

いつもはすでに片づけてあるはずの、プールでした。

そして、先生は満面の笑みでこう言います。

「先生と二人なら恥ずかしくないでしょ?さぁ、泳ごう。」

先生は、僕がクラスメイトの前で裸になるのが恥ずかしかったのだと思い、

なんと僕だけのためにプールをセッティングしていてくれたのです。

そんな先生の優しさ、無駄にはできません!

たとえプールなどには微塵も興味がなかったとしても!

幼稚園児ながらかなり空気を読むタイプだったぼくは、ここで入りたくないなどとは言えませんでした。

「わぁい、やったぁ~!先生、ありがとう!バシャバシャ!わあ~い、たのしぃ~!」

我ながら素晴らしい演技でした。

あれはまさに無邪気に喜ぶ幼稚園児のようでしたよ。

そんな僕を、満面の笑みで眺める先生。

その視線を感じると、僕の演技はますますヒートアップします。

必死に水遊びをしていると、すぐそばで僕を眺める先生のほかに、

もう一つ、視線を感じました。

ふとその視線のほうを見てみると、

園長が職員室の窓から満面の笑みでこちらをながめているではありませんか!

園長にまで伝わってた~!

僕は必死に遊びました。

そして、誓いました。

二度と、

集団の中で、一人だけ違う行動はとらないと。

それが、現在の僕の性格に結びついているのでしょう。

トラウマって怖いねっていうお話でした。

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